直島・豊島に行ってきた(2-3日目)
2日目 豊島へGO!
この旅のメインイベント、豊島美術館に行くために朝イチで豊島に向かった。直島⇔豊島間の船は1日3便だけ。乗り場に行ってみたら1日目に満員で乗れなかった旅客船と同じ超ちっさい船だったので、場合によってはこれも乗れないことがあるかもしれない。早めに行ってよかった。
宇野港から乗ってきたフェリーとはうって変わって船内は超狭く、閉所恐怖症をこの瞬間に発症しそうになるくらい不快感が強かったので、もし乗る人がいたら船内よりも外の席を選ぶことをおすすめする。私も帰りは外の席に座った。
豊島内の移動もかなり悩んだが、町内バスにした。元気がある人は自転車の方がいいと思う。というのも、町内バスがめちゃくちゃ小さくて、そこにめちゃデカキャリーケースを持った外国人観光客が大挙して乗ってくるので車内がたいへんなことになっていた。みちみち状態で豊島美術館へ。
豊島美術館で受付の人の案内を聞いたあと、ワクワクしながら一番乗りでチケットを出したら読み取りエラー。
「あ、これ…昨日の日付ですね…」
終わった…ここまできたのに…なぜちゃんと確認しておかなかったのか…
と絶望したが、運良く1時間後の回が空いていてチケットを買わせてもらうことができた。本当によかった。これで買えなかったら8年くらい立ち直れなかった可能性がある。
豊島美術館は天井にぽっかり穴の空いたドームのような建物のなかで、地面から湧き出し、這う水が集まってやがて大きな水たまりになっていくのを眺めるという、言葉にするとあまりよくわからない美術館なのだが実際に行ってみるとかなり直感的に感じられる「心地よさ」がある。真夏だったが中はひんやりしていて、みんなが思い思いに座ったり寝転んだりしながら黙って水や空を見ていた。何も見てなくて寝てる人もいた。聞こえるのは水と風と木の葉ずれの音、鳥と虫の鳴き声だけで、水が規則的、あるいは不規則に動くさまはこれYoutubeでライブ配信してくれんかなと思うくらいずっと眺めていられた。地中美術館や李禹煥美術館ではあまりピンと来ていなかった母も、豊島美術館は気に入ったようで一安心。
またみちみちの町内バスに乗って港に引き返す。正直バス停に人が並びすぎていて、しかもみんなめちゃデカキャリーケース持ちすぎていて、乗れないんじゃないかと不安になったがバスの運転手さんの見事な詰め込み術により一部の隙もなく人間が詰め込まれ、帰ることができた。これを逃したら次のバスは1時間後で、フェリーに間に合わないので本当に緊張した。豊島に来る予定の人は本当に気をつけてほしい。
寄ろうと思っていたカフェが営業時間になっても開かなかったので代わりにフェリー乗り場に隣接している売店でサイダーとレモンケーキを購入。直島も豊島も、ほんと〜〜〜〜に店が予定通りに営業してない!!GoogleMapはほぼ参考にならず、店の公式HPは数年前で更新が止まっており、かろうじてInstagramで月ごとの営業時間を上げている場合はそれを参考にするしかない(が告知してたりしてなかったりする)。今回行きたかったカフェなどは行けなかったため、また次回以降の宿題に…
でもこのレモンケーキがすごくおいしかったので、豊島に行った人は絶対に買ってほしい。コーティングがホワイトチョコだったので持ち歩きは厳しいな、直島にもきっと売ってるから帰る前に買おう…と思ったら豊島にしか売ってないやつだった。生地が本当においしかった…次行った時もまた食べたい。
直島に戻って、「家プロジェクト」のある本村地区へ。「家プロジェクト」は全部で7つあるが、時間と体力的に全部の作品見るのは諦めて、一番見たかった南寺だけ鑑賞。南寺は人気の作品で、割と早い時間に整理券が配布終了してしまうとのことだったので、豊島に行ったあと見るスケジュールは無理かもな〜まあ無理だったら諦めるか。と思っていたのだが、ベネッセハウスの人に南寺を見る予定だと伝えたら「前日ならフロントで予約できますよ」と教えてもらい、労せずして整理券をゲットしてしまった。ベネッセハウス、本当に手厚い!
南寺のなかは真っ暗で、何も見えないので壁伝いに移動して席に座る。するとだんだん暗闇の中になにかが見えてきて…という作品でかなり面白かったのだが、それよりも一緒の回で鑑賞したおじさんが独特の雰囲気を放っており、事前に説明を聞いているときに「もう時間ですけど、まだですか」「15時になりましたが」などと言って係員を困らせており、もし私のスマホが光ったりして作品体験を台無しにしたらこのおじさんにぶち殺されるかもしれないと思って緊張感がすごかった。
二日目は棟を移動して、ベネッセハウス パークに宿泊。なお荷物は部屋に置いておけば移動してくれるし、チェックイン・アウトはまとめてできるのでとても便利。
こちらは「杉本博司ギャラリー 時の回廊」と隣接しており、開館時間外も見ることができる。杉本博司の知見はゼロだったので、ガイドつきのミュージアムツアーを利用したけど説明してもらわないとわかるわけねー!という話がたくさん聞けてとてもよかった。なお母は力尽きてほとんど聞いてなかった。
二日目のディナーはパークに併設するフレンチレストランで海を眺めながら。特別なものはなかったけど、安定したおいしさで満足度が高かった。
3日目 帰る!
最終日はホテルの目の前の海辺を散歩して、黄色の南瓜や杉本博司にどかされたニキドサンファルなどを眺めたあと、朝食を食べて出発。
せっかく岡山に来たので、桃のパフェを食べて帰路についた。
直島も豊島も、本当に夢みたいに美しくて静かで広くて明るくて、とても大好きな場所の一つになった。今回行けなかった犬島も次回また行きたいな。おわり。